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千葉家庭裁判所木更津支部 平成10年(家)478号

主文

1  被相続人Aの遺産を次のとおり分割する。

(一)  申立人は、別紙物件目録23記載の土地(以下「本件宅地」という。)、同目録43記載の土地(以下「目録43の土地」という。)及び同目録49記載の建物(以下「本件建物」という。)の各共有持分3分の1を取得する。

(二)  相手方X1は、同目録2ないし22、24ないし42、44ないし48記載の各土地の共有持分9分の1を取得する。

(三)  相手方X2は、同目録2ないし22、24ないし42、44ないし48記載の各土地の共有持分9分の1を取得する。

(四)  相手方X3は、同目録2ないし22、24ないし42、44ないし48記載の各土地の共有持分9分の1を取得する。

2  申立人は、相手方X1に対し、第1項(一)の遺産取得の代償として、同目録3ないし6、9ないし14、19ないし22、24ないし26記載の各土地の申立人の共有持分各3分の2のうち各共有持分9分の2につき所有権移転登記手続をせよ。

3  申立人は、相手方X2に対し、第1項(一)の遺産取得の代償として、同目録3ないし6、9ないし14、19ないし22、24ないし26記載の各土地の申立人の共有持分各3分の2のうち各共有持分9分の2につき所有権移転登記手続をせよ。

4  申立人は、相手方X3に対し、第1項(一)の遺産取得の代償として、同目録3ないし6、9ないし14、19ないし22、24ないし26記載の各土地の申立人の共有持分各3分の2のうち各共有持分9分の2につき所有権移転登記手続をせよ。

5  本件手続費用中、不動産鑑定費用は申立人の負担とし、その余の費用は申立人及び相手方ら各自の負担とする。

理由

第1本件記録によれば、次の事実が認められる。

1  被相続人Aの遺産は、別紙物件目録2ないし48記載の土地及び同目録49記載の建物の各共有持分3分の1であり、その余の共有持分3分の2は申立人の所有である。

2  相続人は、申立人及び相手方らの5人であるが、相手方Y2はその相続分を申立人に平成11年8月2日譲渡したので、申立人及びその余の相手方らの相続分は各4分の1である。

3  遺産である各不動産の評価額は別紙物件目録の鑑定評価額欄記載のとおりであり、その合計金額は5106万2000円、各相続人の相続分は1276万5500円である。

4  当事者の遺産分割についての希望

(一)  申立人はその母Cが本件建物に居住して、本件宅地を占有していること、将来申立人もこれを使用する予定であることから、本件宅地及び本件建物を取得することを第一に希望している(申立人は、平成11年1月10日現住所に転居したが、従前本件建物に居住しており、将来再び本件建物に居住する予定である。)。更に、申立人は、第二希望として目録43の土地を墓地として使用していることからこれを取得することを希望している。次いで、目録19ないし22の土地、24ないし26の土地、15ないし17の土地、目録42の土地の取得を希望している(第2回審判期日調書)。申立人は、本件宅地及び本件建物を取得するためには、それ以外の遺産の土地の申立人の共有持分3分の2を相手方Y2を除く相手方3人が取得することはやむを得ないと述べている(裁判所調査官作成の平成11年8月11日付調査報告書)。

(二)  相手方X1、同X2、同X3は、申立人が本件宅地及び本件建物を取得するとこれを売却してしまうとして、遺産分割に反対している。

第2当裁判所の判断

1  本件建物及び本件宅地を申立人の母が占有使用しており、申立人も将来これを使用する予定であること及び目録43の土地は申立人が墓地として使用していること、申立人は上記理由からこれらの土地及び建物の取得を希望していることに鑑みれば、これらの不動産は申立人に取得させるのが相当である。これらの土地の評価額は合計2484万1000円であり、申立人の相続分を1207万5500円超過する。申立人は遺産対象土地の鑑定費用200万円を支出しているので、この費用は申立人に負担させた上(主文第5項)、内150万円(相手方ら各50万円)を相手方らに負担させることとする。そこで、これを控除すると申立人の超過額は1057万5500円となる。

2  そして、申立人は、本件宅地及び本件建物を取得する代償として、遺産対象土地の申立人の共有持分3分の2を相手方らに取得させることはやむを得ないと述べているので、申立人が本件宅地及び本件建物等を取得する代償として、別紙物件目録3ないし6、9ないし14、19ないし22、24ないし26記載の各土地の申立人の共有持分3分の2を相手方X1、同X2、同X3に各共有持分9分の2宛譲渡させるのが相当である(これらの土地は他の土地に比較して利用価値があり、また処分が容易であり、申立人が本件宅地を取得することとの公平上、相手方らにはこれらの土地を取得させるのが相当である。)。そこで、申立人は相手方らに対し、主文第2ないし第4項記載のとおり所有権移転登記手続をすべきことになる。これらの土地の共有持分3分の2の評価額は合計1093万円であり、申立人の前記超過額を35万4500円超過するが、申立人はその希望する本件宅地と本件建物を取得することに鑑みれば、この超過額については捨象して調整しないのが相当である。

3  なお、相手方X1、同X2、同X3は、平成2年に、申立人と被相続人の共有の土地が代金2000万円で売却されたが、その売却代金が申立人の特別受益に当たると主張するが、同売却代金のうち被相続人の取得分は、家業である農業に必要な農機具代金及び基盤整備の費用等に大半を費やし、残金は被相続人を含む家族の生活費として費消されたものであり、申立人に特別受益があるとは認められない。

4  よって、主文のとおり審判する。

<物件目録 省略>

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